北海道ハイテクノロジー専門学校 救急救命士学科1年の松田海生さんが恵庭市消防本部より感謝状を贈られました。アルバイト先で発生した緊急事態において、松田さんの冷静かつ迅速な判断で人命救助を果たしたことが高く評価されました。

2025年1月19日(日)、松田さんのアルバイト先の飲食店にて、食事中のお客さんが喉に食べ物を詰まらせる事態が発生。周囲が動揺する中、同僚の従業員に119番通報をお願いし、松田さんは背部叩打法や腹部突き上げ法、胸骨圧迫を繰り返しながら応急処置を行いました。さらに他の従業員と協力しながら、119番の通信指令員に、傷病者の容態や実施中の救命処置内容について的確に情報を送り続けました。数分後に救急隊が到着した時には、既に喉に詰まった異物が除去され、失っていた意識も回復していました。
その後、病院に搬送されたお客さんは、診察を受け入院することなく自宅へ帰り、日常生活に戻ったそうです。まさに松田さんの的確な判断と処置、同僚の従業員の方々の協力によるものでした。


このような事態から心肺停止に陥り、社会復帰まで回復する事例は珍しく、松田さんの迅速な行動は大きな功績と判断され、恵庭市消防本部から感謝状を頂けることとなりました。
贈呈式は2月21日(金)、恵庭市消防長の海老康浩様 恵庭市消防署長の児玉淳哉様にご来校いただき、執り行われました。海老様からは「松田さんの行動は大変勇敢で他の模範となりました。貴重な命を救う事が出来ました。本当に感謝しております」とのお言葉をいただきました。
本件は松田さんの日頃からの訓練と臨機応変な判断力、そして何よりも人命を守るという強い意志がもたらした成果です。本校では実践的な応急処置の実習にも力を入れており、今回のような対応力が迅速に発揮されたことに、教職員一同大変誇りに感じております。松田さんの行動は今後の学生たちへの大きな励みとなることでしょう。これからも命を救う行動力と臨機応変な判断力を育む教育に努めて参ります。


松田さんは「自分がやらないと助からないとの思いから咄嗟に行動をしました。異物除去の手技の訓練で学んだことが瞬時に出てきたのと、口頭指導(通信指令員による電話口での処置助言)で迷うことなく処置に移れました。学校で習ったことを活かし助けるということは、なかなか経験できないことだと思うので、今後の勉強に繋げていき、将来は傷病者に対して適切な処置を素早く丁寧にできる救急救命士を目指したいと思います」とコメントしました。
松田さんの勇気ある行動と迅速な対応に、心から敬意を表します。今回の表彰は、個人の努力はもとより、本校の教育の成果を表すものでもあります。今後も安心・安全な社会を築くために、学生・教職員一同、力を合わせていきたいと思います。