シンガポールで開催された教育工学分野の国際学会「eLearn2024」(10月7日-10日)において、東京メディカル・スポーツ専門学校 理学療法士科Ⅰ部の専任教員、須藤久也先生が、研究発表を行いました。
発表演題は「Distribution of Study Time in Mobile Learning Environments :Using a Memory Retention App Among Japanese Physical Therapy Students (モバイル・ラーニング環境における学習時間の分散 :理学療法学生における記憶定着アプリの活用)」です。
モバイル・ラーニングとは、スマートフォンなどの携帯端末を用いた学習のことです。当校で導入している学習アプリ「Monoxer(モノグサ)」の学習ログ(デジタル化された学びの記録)を分析し、学生が普段どのような時間帯にアプリによる学習を行っているのかを調査しました。
客観的データの分析の結果、起床後、通学途中、昼休み、放課後、就寝前、深夜など多様な時間帯にアプリによる学習が行われていることが明らかになりました。紙と鉛筆を用いた従来のアナログな勉強法では実現できない「いつでも、どこでも、何度でも学ぶことができる」というモバイル・ラーニングの利点を示すことができたと言えます。
学会の基調講演では、「教育分野における生成AIの活用」についてのトピックが大半を占めており、多くの先進的な取り組みが紹介されていました。生成AIがかつてのインターネットと同様に「意識して使うというよりも、生活の基盤として組み込まれる未来」を想定すると、「生成AIの利用を前提とした教育」というものを真剣に考えなければならないタイミングが、既に目前に迫っていると強く感じました。
また、国際学会に参加して国外の一次情報に触れることは、教育のDX推進に不可欠であるということを改めて実感しました。今後も継続的に、研究成果を日本国外にも発信していきたいと思います。