【東京地区7校】合同入学式を挙行―人々の生活を豊かにする職業を目指して第一歩を踏み出す

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 2024年4月10日(水)、両国国技館(東京都墨田区)において、学校法人滋慶学園が東京地区に設置する7校が、学校法人東京滋慶学園の東京・埼玉地区8校と合同で入学式を行いました。東京・埼玉地区の医療、福祉・保育、スポーツ、バイオテクノロジー、美容、食、ウェディング、IT・WEB分野15校の3169名の新入生が目標に向けての第一歩を踏み出しました。

両国国技館で行われた合同入学式

「自分自身の可能性を信じ、挑戦し続けることの大切さ」櫻田学校長式辞

 開式の辞、姉妹校の東京スクールオブミュージック&ダンス専門学校のゴスペルアンサンブルのクワイヤーの先導による国歌斉唱に続き、15校を代表してさいたまIT・WEB専門学校の櫻田勝久学校長が式辞を述べました。櫻田学校長は初めに、将来を予測することが困難な時代の中で、多くの選択肢から目標を見つけ、勇気を持って第一歩を踏み出した新入生に敬意を表しました。続けて本学園での学びは「ただ知識や技術を習得するだけの場ではありません」と、コミュニケーション能力、マネジメント能力、問題解決能力といった社会を生き抜くために必要な能力を身につけながら、自らの可能性を探究し、自分が何者であるのか、何を成し遂げたいのか、自分自身を発見する場となっていきます」と伝え、それが学生一人ひとりの『自己変革』へと繋がっていくと強く訴えました。
 最後に櫻田学校長は「自分自身を信じることの大切さ」を説きました。「自分自身の可能性を信じ、挑戦し続けること。それが将来、皆さんが夢を叶えるための大きな信念となるでしょう」と話し、「皆さんが描く将来に向けて、共に歩んでいきましょう」と呼びかけました。

国歌斉唱
式辞を述べる櫻田学校長

 式辞の後、学生の夢の実現、目標の達成をサポートするシステムと、学園の教育理念である実学教育・国際教育についてVTRで紹介しました。
 続いて、入学式に列席した来賓、スタンフォード大学フーバー研究所教授の西鋭夫先生、ハリウッドで長年活躍しているメイクアップアーティストのカオリ・ナラ・ターナー様が紹介されました。

一人ひとりの目標達成を支える「サポートシステム」をVTRで紹介
アメリカから入学式に駆けつけた西鋭夫先生

「創造的なグローバル人材として成長してほしい」研成大学 楷珉希総長

 来賓を代表して、韓国の研成大学の楷珉希(クォン・ミンヒ)総長が祝辞を述べました。
工業都市・安養市にある研成大学とは、2006年から学生の海外研修や教職員の交流を行っています。昨年度は美容分野の海外研修において研成大学教授による韓国メイク、ヘアアレンジの授業の受講や学生同志の交流が行われました。
 クォン総長は「皆さんが入学した後、教室や廊下で『いつも笑顔であいさつを』という標語を見るでしょう」と話し、これこそが滋慶学園が持つ『人間教育』という重要な教育理念の実践であると思うと述べ、困難や失敗があっても「常に前向きな心で未来を開拓し、仲間たちと協力していく皆さんになってください」と新入生を激励しました。さらに『国際教育』については、「皆さんが真のプロになるためには、国境を越えて働くことを心に備えなくてはなりません」とその必要性を示し、創造的なグローバル人材として成長してほしいと話しました。
 学生の教育と学校運営をお互い学び、長期間にわたり友好的な関係を結んでいる研成大学と滋慶学園の出会いを『一期一会』だと思っているという楷総長は、新入生と滋慶学園の出会いもそうであってほしいと述べ、祝辞の最後に「新入生の皆さんが輝く宝石のような人材になることを心から願っています」と、新入生の未来に期待を込めた言葉を贈りました。

祝辞を述べる研成大学 楷珉希総長
「無駄な時間はありません」と浮舟理事長

「目的、目標を明確に、一歩一歩力強く歩みだしてください」浮舟邦彦理事長

 第1部の最後に、滋慶学園 浮舟邦彦理事長が祝辞を述べました。浮舟理事長はまず、入学式の本日、夢や思いをしっかりとした明確な目的、目標に変え、卒業時のゴールに向けて学びをスタートすることが重要であり、卒業時プレゼンテーションしている自分のポートフォリオ、国家試験に合格する能力、それを作り上げる努力をしてほしいと伝えました。「そして、卒業後は、仕事で自分のキャリアを伸ばしていくのです。その基礎、基本を学ぶ大切な学生生活がこれから始まります」とこれからの学びの目標について述べました。良い生活習慣、学ぶ習慣、真の国際的感性、グローバルな視点を身に付け、仲間や教職員、業界の方々との人間関係を築く大切な学生生活に「無駄な時間はありません」と力を込め、学校は培ってきたノウハウやシステム力、滋慶学園のネットワークを駆使してサポートしていくことを伝えました。そして祝辞の結びに「目的、目標を明確に、一歩一歩力強く歩みだしてください」と激励しました。

【第2部】

 第2部ではIT、医療、スポーツ、食、バイオ、福祉、美容・ウェディング分野で学ぶ、各校の在校生が学びの成果をプレゼンテーションしました。

【テクロノジーを駆使した学びを活用してプロフェッショナル目指す在校生のプレゼンテーション】
◾️IT分野
 2023年に開校したさいたまIT・WEB専門学校の第1期生4名が登壇、ITテクノロジーは、医療・福祉、スポーツ・食・バイオ・ウェディング分野と繋がっており、活躍の場が広がっていると伝え、「画像生成AI」に挑戦しました。画像生成AIは、言葉を入力することで簡単に画像を作り上げることができる技術ですが、その裏側を支えているのがプログラミング。モニターには、ステージ上でプログラムをスラスラと進めていく2名の学生の様子が映し出されていました。あっという間に画像が完成、見事な動画を披露しました。

「パソコン1台あれば世界を変えられる」とIT技術を
プレゼンテーション
「両国国技館」と「ファンタジー」な写真を融合した作品が完成

◾️医療分野
 東京医薬看護専門学校で学ぶ5名が登壇しました。救急救命士科の遠藤さんは、「滋慶学園には人の身体に関わる様々な仕事を学ぶ学科があり、その共通の科目である『解剖学』についてどう学んでいるか、聞いてみましょう」と進行しました。看護師を目指す山口さんは、頭蓋骨を回転したり、解剖機能である部位がなくなったらどう見えるかを3Dで見せるなど、アプリを活用しながら学びを紹介。視能訓練士科では動画を活用した学び、歯科衛生士科ではVRを活用した学びを実演で紹介しました。さまざまな医療専門職が連携して治療にあたる医療の現場、「医療人を目指す仲間同士、夢の実現に向けてともに成長していきましょう」と新入生に呼びかけました。

医療分野のITを活用した学びをプレゼンテーション
ゴーグルをかけてVRを活用した学びを実演

◾️スポーツ分野
 東京スポーツ・レクリエーション専門学校でアスレティックトレーナーを目指して学ぶ山中さん、スポーツ科学を学んでいる奥貫さんがプレゼンテーションしました。テクノロジーの活用で大きく変化しているスポーツ業界、奥貫さんが実習しているプロも使用しているアスリート向けトレーニング施設を映像で紹介、科学的データに基づき、アスリートのパフォーマンスを飛躍的にアップさせるプログラムを提供しています。学内には「アローズラボ」という身体能力を総合的に把握できる5つの計測機器を備える施設があり、その一つであるステージでオプトジャンプという機器を使用して『飛躍力』の計測を実践しました。短距離走のタイムを向上させるための半年間のトレーニングの結果、すべての数値が向上しているという結果が見られました。
 ここで、高野圭祐選手が登場。高野選手は、プロ野球の千葉ロッテマリーンズと阪神タイガースでプレーし、台湾リーグを経て現在社会人野球「エイジェック野球部」で投手として活躍しています。所属チームのアスレティックトレーナーが、東京スポーツ・レクリエーション専門学校の卒業生という縁がある高野選手が新入生にメッセージを送りました。「僕は野球を職業にし、プロ野球選手として11年目になります。これだけ長くプレーできているのは自分だけの力ではありません。応援してくれるファン、一緒に戦う仲間、そして最前線で協力してくれるトレーナーやアナリストの存在のお陰です」と、怪我で挫折しかけた時もトレーナーのお陰で再起し、アナリストによって自信を取り戻せたと話しました。「今日入学式を迎えたトレーナー、アナリストの方が、ゆくゆくは最前線で戦い、僕たちと一緒にスポーツ業界を盛り上げてくれるととても嬉しいです。頑張ってください」と激励しました。

スポーツ業界に欠かせないテクノロジーの活用を証明した
プレゼンテーション
「みなさんの活躍があるからこそ、私たち選手は頑張れます」と
高野選手

【価値観を尊重し多様性も認め合う社会。それぞれの人に満足していただく高い専門性を身につける学びをプレゼンテーション】
◾️食分野

 東京ベルエポック製菓調理専門学校、埼玉福祉保育医療製菓調理専門学校、赤堀製菓専門学校の学生たちが、ステージ上で『春のお祝いパーティー』をテーマに、料理、ドリンク、デザートを作りました。手際よく作業を進める在校生の姿に、新入生は入学後の自身の学びをしっかりとイメージしていました。
 学びの特徴の一つである『食材教育』では、宗教や思想などの違いにより存在する世界の食文化の多様性、その世界の食文化について広く学ぶことができます。埼玉福祉保育医療製菓調理専門学校の学生が、世界各国の食材や調理法を活かして5皿のコース料理を作りました。野菜の素材を活かした前菜、ヴィーガンの方もタンパク質をしっかり摂取できるよう、米や豆類を豊富に使用した料理、メインに盛り付けも美しい『子羊の瞬間スモーク』が出来上がりました。
 赤堀製菓専門学校はドリンクを披露しました。サイフォンで淹れたアロマとフレーバー豊かなコーヒーに氷を入れれば、アイスコーヒーが完成。出来上がったアイスコーヒーにクリームを乗せてクリームアートコーヒーを作りました。ピンクとブラウンのクリームを使用して、ハレの日に相応しい美しい桜が描かれました。
 東京ベルエポック製菓調理専門学校の学生たちは、フランスの伝統菓子の技術を使って、マカロンタワーを作りました。洋菓子の基本のメレンゲをミキサーで作った後、焼き上がったマカロンにクリームをサンド。こうした技術、道具の使い方など、実習を通して身につけたスキルを新入生に伝えました。

低温調理でしっとりした肉の表面を焼き、ブランデーで香りづけ
クリームアートで描かれた桜
マカロンにクリームをサンド
完成したマカロンタワー

◾️バイオ分野
 東京バイオテクノロジー専門学校は、実験の現場、動物細胞の顕微鏡観察をプレゼンテーション。生き物である細胞の状態を確認し、確実に増やす技術が求められる『細胞培養』では、光る遺伝子を導入したグリーンの細胞が映し出されました。もうひとつの観察では、抽出したDNAを大きさごとに分けて分析する技術『電気泳動』を行いました。さらに、容器に入れた生クリームを振ってバターを作ることも化学変化であり、食品の『滴定実験』は成分や安全性を知る重要な技術であることを伝えました。そんな化学変化、ルミノール反応の実験を新入生全員に体験してもらおうと、コンサート会場でよく見かけるケミカルライトを用意、「せーの」の合図でスティックをポキッと折ると、会場中が黄色い光で埋め尽くされました。

顕微鏡のなかでグリーンに光る細胞
新入生全員が実験を体験。会場が黄色に輝く

◾️福祉分野
 保育士や作業療法士、介護福祉士などを目指す福祉分野では、地域の子どもたち、高齢者、障がいのある方などと、日々の授業のなかでたくさんの人と触れ合える現場体験を通じて学んでいます。東京福祉専門学校の学生59名が、体験現場で関わっている子どもたち、のびのび福祉会・さざなみ会の皆さんと一緒に、合計80名で「ひまわり」を歌い、新入生の入学をお祝いしました。新入生たちもケミカルライトを振って歌を盛り上げました。

「福祉分野はたくさんの人との繋がりに溢れています」と学びを紹介
現場で関わっている皆さんと在校生が歌でお祝い

◾️美容・ウェディング分野
 東京ウェディング・ホテル専門学校、ベルエポック美容専門学校、東京ベルエポック美容専門学校の美容・ウェディング分野の学生たちが、『春・夏・ウェディング・秋・冬〜color of life〜』をテーマに作品を制作、モデルたちがランウェイを歩き、華やかなショーを作り上げました。

 ステージ上でヘアメイクの仕上げを披露
夏のサブテーマは『レインボー』
スタイリスト、プレゼンター、ヘアメイクが
チーム一眼となって作りあげたショー
秋のサブテーマは『アース』
「1年後、先輩みたいになりたい」と思ってもらえる作品に仕上げた
ショーのラストはモデル全員がステージに集合

東京ウェディング・ホテル専門学校 内田さんが新入生宣誓「一人ひとりが目指すなりたい自分を叶えていきましょう」

東京ウェディング・ホテル専門学校 内田さんが新入生を代表して宣誓をしました。内田さんの将来の夢は「より多くの人にたくさんの幸せを届け、結婚式場にいるすべての人の笑顔をみることができるウェディングプランナー」。直接人と関わり誰かを笑顔にできる仕事がしたいと調べてウェディングプランナーという仕事に辿り着いたそうです。「一昨年、姉の結婚式に参列し、実際に働いているプランナーさんの振る舞いを見たとき、自分もこうなりたいという気持ちが強くなり、ウェディングプランナーという職業への憧れが目標へと変わりました」と、この夢を叶えるために東京ウェディング・ホテル専門学校に入学、「将来は新郎新婦に『担当してくれてありがとう』と言っていただけるプランナーになれるように日々努力していきます」と夢を語りました。そんな内田さんも入学前は周囲に同じ分野を目指す人がおらず不安もあったということですが、プレカレッジで同じ目標を持つ仲間と出会い、心から安心したそうです。その仲間たち、そして新入生全員に「私たちは今日、周りにいる仲間とともに初めの一歩を踏み出しました。全力で学び、時に全力で楽しんで、悔いのない専門学生ライフにしましょう。そして一人ひとりが目指すなりたい自分を叶えていきましょう」と呼びかけました。

ウェディングプランナーを目指す、新入生代表の内田さん

入学式の最後には姉妹校東京スクールオブミュージック&ダンス専門学校のゴスペルアンサブルの力強い歌声で、新入生の入学を歓迎しました。

フィナーレは新入生への応援歌
式典直後、新入生たちの輝く笑顔
式典後、第1回目の保護者会を開催