1.公益通報制度について
学校法人滋慶学園(以下「本法人」という。)では、法に則り「学校法人滋慶学園 内部通報規程」を制定し、本法人における業務に関し法令若しくは学内諸規則等に違反する行為又はそのおそれのある行為(以下「法令違反行為」という。)の早期発見と早期是正を図るため、公益通報・相談窓口を設けています。
これにより、教育・研究活動及び管理運営活動について、不正行為が起こらない環境を整備するとともに、業務の適正化を確保します。
2.通報・相談窓口の受付範囲(受付対象者)
次の方々からの通報・相談を受け付けします。
- 本法人の教職員(専任及び非常勤)
- 本法人に勤務する派遣労働者及び取引業者の労働者
- 本法人の設置する学校等に在籍している学生生徒等及びその保証人(父母等)
3.受付内容
次の内容についての通報・相談を受け付けします。
- 本法人の教職員(専任及び非常勤)及び法人役員等による、法令違反行為の事実又は違反のおそれを知らせる通報
- 通報内容が法令違反行為に該当するかどうかの相談
- 本法人の公益通報制度のしくみと対応について確認する相談
4.通報及び相談にあたっての注意点
「法令違反行為一般に係る通報」につきましては、一般社団法人滋慶学園グループ等で受付いたします。通報窓口につきましては、「5.公益通報・相談窓口について」を確認ください。
また、本法人では、職員が安心して業務に取り組めるように専属カウンセラーと連携した相談サービスも提供しています。滋慶EAP職員サポートセンターもご活用ください。
研究者の不正にかかわる通報(公的研究補助金等の不正使用、論文の剽窃(ひょうせつ)など研究活動上の不正行為等)につきましては、公益通報窓口で受付し、受付後は学長に転送され、学長が受理(調査開始)の判断を行います。
- 公益通報・相談窓口において通報等を受けた場合は、直ちにその旨を法人内部監査室に報告いたします。
- 法人内部監査室は、公益通報事案に該当するかの確認を行った上で、理事長にその内容(通報者の同意がない場合は、当該本人を特定する情報を除く。)を報告します。
ただし、通報された事実が存在しないことが明らかであるときは、この限りではありません。 - 「学生生徒等の不正にかかわる通報及び苦情相談」は、各学校の事務局長が窓口となり対応いたします。
以上の受付時間は、平日 9:30~16:30となります。(土・日曜・祝祭日及び年末年始等の本法人が定める一斉休暇期間除く。)
ハラスメントの防止と公益通報
公益通報者保護法は、保護の対象となる通報事実を限定しています。違法な行為というだけでなく、一定の法律により直接的もしくは間接的に罰則の対象とされている違法行為が通報対象事実となります。(東京弁護士会)
ハラスメントに関する相談は、「滋慶EAP職員サポートセンター」でお受けしております。
5.公益通報・相談窓口について
公益通報・相談窓口は、学内関係者で通報しにくい方も安心して利用できるように、学外に開設しています。
以下のような特色があります。
- 公平性・中立性
窓口担当者は、公平かつ中立な立場で、お話をお聞きします。通報事案の利害関係者が、話の内容を聞いたり、調査にあたったりすることなどを防ぐことで、恣意的な調査・判断がなされないように配慮をしています。 - 守秘義務
窓口担当者には、厳格な守秘義務があります。通報した方の情報や話の内容が、通報した方の同意なく、他者に漏れることはありません。 - 匿名での通報が可能
通報は、匿名でもすることができます。
本法人公益通報窓口
◆法令違反行為一般に係る通報(法人・専修学校・各種学校・大学)
受付先一覧 | 連絡先・連絡方法 |
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一般社団法人 滋慶学園グループ 公益通報受付窓口 |
〒134-0084 東京都江戸川区東葛西6-7-5 滋慶ビル3階
〒540-0031 大阪府大阪市中央区北浜東1-7 滋慶学園ビル北浜7階
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弁護士法人山崎・秋山・山下法律事務所 | 〒102-0072 東京都千代田区飯田橋4-7-11 カクタス飯田橋ビル3階304号
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ジャスティス中川法律事務所 | 〒530-0047 大阪府大阪市北区西天満2-2-3ユニシオ西天満二丁目A02号室
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◆教職員の相談窓口
受付先一覧 | 連絡先・連絡方法 |
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滋慶EAP職員サポートセンター | 初回はeメールによる相談 受付時間 24時間・365日 アドレス:https://www.j-eap.com/ ※回答は翌営業日以降になります。 |
6.通報受付後の対応について
- 通報受理の通知について(匿名での通報除く)
通報・相談の受付日から20日以内に、その通報内容に対して本法人として調査の有無を含め正式にどのように取り扱うか(受理するかどうか)を担当窓口より連絡します。 - 通報者等の保護について
通報又は相談したことにより、不利益な取り扱いを受けることはありません。万一、不利益が発生した場合は、必要な回復措置を講じます。 - 不正目的の通報の対応について
学内関係者(教職員、学生生徒等)が他人の正当な利益や公共の利益を害する通報(他人への誹謗中傷、不正目的の通報)を行った場合は、就業規則、学則等により処分等の対象となる場合があります。 - 通報受理に際しての協力について
通報受付後又は正式な取り扱い通知後(受理後)に通報内容について不明な点を確認する場合がありますので、その際はご協力願います。
7.公益通報対応フローについて

8.学内諸規則・関連法令等
9.公益通報の保護等に関するQ&A
Q1 本法人における公益通報の対象とされる法令違反行為とはどのようなものですか?
本法人における公益通報制度は、「犯罪行為」又は「行政処分の対象となる違反行為の事実」のほか、「それぞれの就業規則等に定める懲戒事由に該当する行為の事実」を含みます。
本法人において対象となる違反行為とは次のとおりです。
- 犯罪行為又は行政処分の対象となる違反行為(労働基準法や労働安全衛生法等の努力義務などの事実を除く)
- 研究費の不正使用
本法人の就業規則等に定める懲戒事由に該当する行為 - 重大な事務処理ミスの隠蔽
以上の違反行為のほか、法令遵守と違反行為の早期発見の観点から、その違反行為のおそれのある場合についても通報の対象となります。
これにより、公序良俗に反する行為、環境の保全や資源の保護を妨げる行為、不公正な研究活動評価などの事実についても公益通報の対象として誠実に取り扱います。
Q2 具体的な保護内容とはどのようなものですか?
公益通報者は、以下のような保護が受けられます。
- 解雇の無効
公益通報をしたことを理由とした解雇は無効となります。 - 解雇以外の不利益取扱いの禁止
解雇以外にも、公益通報をしたことを理由とするその他の不利益取扱いも禁止されており無効となります。 - 不利益取扱いの一般的な具体例は以下のとおりとなります。
降格・ 減給・ 訓告・ 自宅待機命令・ 給与上の差別・ 退職の強要・ 専ら雑務に従事させること・ 退職金の減額など - 労働者派遣契約の解除の無効等
派遣労働者が派遣先で生じている法令違反行為を通報したことを理由とする労働者派遣契約の解除は無効となり、派遣労働者の交代を求めること等も禁止されています。 - 学生生徒等の懲戒等の無効
学生生徒等とその父母等が、教育研究現場で生じている教職員に関わる法令違反行為を通報しても、それを理由とする学生生徒等の懲戒等の不利益な取扱いをすることは無効となります。
これにより、公序良俗に反する行為、環境の保全や資源の保護を妨げる行為、不公正な研究活動評価などの事実についても公益通報の対象として誠実に取り扱います。
Q3 通報者が保護される要件はどのようなものですか?
「学校法人滋慶学園 内部通報規程」第1条において、公益通報の目的を「公益通報者保護法(略)に基づき、学校法人滋慶学園(以下「本法人」という。)における公益通報の適正な処理の仕組みを定めることにより、通報者の保護を図るとともに、法令違反行為の早期発見及び是正を図り、もってコンプライアンス体制の強化に資することを目的とする。」としており、通報対象とされる違反行為の発生が疑われる段階での通報及び相談(その通報対象行為が違反かどうかの判断するに当たっての助言を求める)行為についても保護の対象となります。
Q4 通報先にはどの程度の内容を伝える必要がありますか?
通報の対象となる事実については、法令の具体的な条文まで指定する必要はありませんが、どのような行為を行ったかなどを具体的に示さなければ、通報先は、その行為がどの法令や学内規則に違反しているのかを判断できません。
このように、通報先には、その後の調査や是正等が実施できる程度に具体的な事実を知らせる必要があります。
Q5 通報の際の注意点はなんですか?
「学校法人滋慶学園 内部通報規程」第5条3項において「教職員等は、不正の利益を得る目的、本法人又は第三者に損害を加える目的その他の不正の目的をもって、通報等を行ってはならない。」としています。
学内関係者(教職員、学生生徒等)が他人の正当な利益や公共の利益を害する通報を行った場合は、就業規則、学則等により処分等の対象となる場合があるため十分注意する必要があります。
Q6 匿名の通報でも保護の対象になりますか、また問題はありますか?
匿名の通報であれば、通常は通報者本人が特定できず、不利益取扱いを受けないため保護することができません。ただし、通報時には匿名でも、何らかの事情により、通報者本人が特定され、解雇その他の不利益取扱いを受けた場合には、保護の対象になります。
匿名による通報の一般的な問題点として、十分な保護と配慮ができないこと、またそのために被通報者(違反行為を行った通報の対象者)に気づかれるおそれがある点です。さらに通報内容及び根拠も不明確になりやすく十分な調査ができないケースが考えられます。
匿名での通報・相談に際しては、このことを十分考慮して行うことが必要となります。
また、匿名の通報は、被通報者(法令違反行為を行ったとして通報された本学の教職員等)の誹謗中傷等を目的とした不正の通報がなされ易く、不利益を被るおそれがあることがあげられます。
以上の問題点を踏まえて、なるべく実名にて通報することが望まれます。
Q7 家族が通報した場合、保護の対象となりますか。
一般的には、家族が通報者の代筆を行い、通報文書を郵送した場合など通報を代行しているにすぎない場合は、その代行依頼者(教職員等)が通報したといえ、保護の対象となります。しかし、本人の意に反して家族が通報した場合は、通報した家族の通報となります。
本法人では、学生生徒等の保護者等の通報・相談を受け付けており、この場合に学生生徒等とその保護者等の双方が保護の対象として取り扱われます。
Q8 犯罪行為等の事件を、通報・相談を行った場合にはどのように取り扱われますか?
犯罪行為等の事件については、原則として、警察、検察の捜査機関の担当となります。したがって、具体的な調査については当該機関が担当し、本法人においては、事実確認による通報内容の整理と当該捜査機関への通報の支援を通報窓口で行います。
犯罪行為が確定した段階で、司法機関で判決が言い渡されるほか、本法人においても就業規則に基づき、懲戒等の処分がなされます。
本法人で行う通報に対する調査については、研究費の不正使用行為、就業規則等に定める懲戒事項に該当する行為、重大な事務処理ミス等に対する通報事案に対してなされ、不正行為や違反行為が確認できた場合は、所定の手続きを経て就業規則等に基づいて懲戒等の処分がなされることになります。